大嶺のロッテ入団が決定 15日仮契約
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涙のドラフトから49日。南海の怪腕の心が溶けた。瀬戸山球団社長が小躍りするような電話がかかってきたのは夜になってから。大嶺自身の口から「ロッテにお世話になります」と伝えられた。同校の添石邦男校長によれば、瀬戸山社長と同席していたエース清水からも激励を受けて感激していたという。
大嶺は当初、ソフトバンク入りを熱望。相思相愛の中でドラフトでも“一本釣り”とみられていたが、ロッテが1巡目で強行指名して交渉権を獲得した。大嶺はドラフト会議後「予想もしてない球団でびっくり」と涙。同校の伊志嶺監督は浪人、社会人球界入りなどをほのめかしていた。直後の指名あいさつでも都会生活への不安を口にするなど18歳の心は閉ざされていた。
ロッテ側も今月9日、2度目の交渉の際はA5判の用紙6枚からなる4年目に1軍ローテーション入りするための“エース育成計画書”の提示や「最大限の準備はする」(瀬戸山社長)として高校生としては球団史上最高額の契約金1億円を用意。これには大嶺サイドも「野球を始めた頃からプロ野球選手は夢。実現できるように前向きに考えたい」と軟化していた。
15日に石垣島で仮契約を結ぶ。今月末にはバレンタイン監督直々に同島を訪れる予定だ。注目の背番号については10番台、20番台は埋まっている状態。球団関係者は「1番が空いているから」として「1番・大嶺」のビッグプレゼントも示唆している。いずれにしても来季、2年ぶりのV奪回を目指すロッテに未来のエースが加わることは間違いない。
大きく育てよ。