荻野忠寛投手(日立製作所)を取材してきました!
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▼「顔のいいやつはプロに行く」?
荻野忠寛投手は神奈川大3年のときに神宮大会で準優勝し、一躍名前を挙げた投手です。『野球小僧』でも4年時の「ドラフト候補&監督インタビュー」などで取り上げたので、ご存知の方も多いと思います。現在は日立製作所で2年目ながら主軸として活躍。大学生・社会人ドラフトで指名を待っています。
日立製作所の秋山浩一監督は、荻野投手が入社した年に日立製作所監督に就任しました。1年目の昨年から荻野投手の活躍もあり、都市対抗本大会に出場。背も高く、立派な体格の方だけに、少し怖そうな印象でしたが、「自分の現役時代もコントロールには自信があったけど、荻野を見たときには“久々に匹敵するやつが出てきたな”と思いました」と冗談交じりに教えてくれました。また、「荻野は二枚目なんです。顔のいいやつは社会人にとどまらず、プロに行くやつが多いんですよ」と持論を展開。思いがけず、楽しい取材になりました。
荻野投手を見守る視線は温かく、取材中、窓の外で練習をしていた荻野投手を指差し、「1人でも走っているんですよ」と笑顔。「神奈川大の中田監督に、“荻野は自分でやるから何も言わないで大丈夫だよ”と言われましたが、本当に練習に対する姿勢はすばらしいです」と手のかからない愛弟子について語ってくれました。
▼緻密? 大胆? 荻野投手インタビュー
そして、秋山監督の取材が終わったところで登場した荻野投手。小柄で整った顔立ちの選手です。大学時代にプレーを見た際には、そのイケメンぶりと抜群のフィールディングがあいまって、絵になる選手だなと感心しました。
そんなフィールディングも荻野投手の魅力ですが、投球での魅力といえば、「動く」ボール。荻野投手いわく、「ありえない握り方と言われる」握りで投げるボールは、監督も驚くほど動くそう。そんなボールを投げるからには、指先感覚が繊細に違いないと思いきや、「大学から社会人に来てもボールの違いは気になりませんでした。ハーレム国際大会でオランダに行ったときも気になりませんでしたし、僕、軟球でも投げられるんですよ」と衝撃の発言。緻密さと大胆さを併せ持った不思議な投手です。
そんな荻野投手でも大変だったと語ったのが、今年の都市対抗北関東2次予選が日立製作所、富士重工、住友金属鹿島の3チームでプレーオフにもつれこんだときのこと。決着がつかずに、再プレーオフが行われ、それでも決まらずに、なんと再々プレーオフが行われました。日立製作所の都市対抗本大会出場は叶いませんでしたが、荻野投手は大車輪の活躍でダブルヘッダーの両方に登板もこなしました。しかし、その再々プレーオフの際に話を聞いたときに荻野投手はひょうひょうとした表情で、「調子は悪くありませんよ」と答えていたのを覚えています。この自己管理能力、調子を保つ能力はなかなか得られるものではありません。流しのブルペンキャッチャーこと安倍昌彦氏が「いい投手の条件の一つがコンスタントであること」と語っていたのを思い出すインタビューとなりました。
荻野はこんな感じ。