史上2度目!33年ぶり開幕2戦ドロー
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白熱した試合が33年ぶりの“珍事”を呼んだ。25日のロッテ―日本ハム戦(千葉マリン)はロッテ・小林宏之(28)、日本ハムのライアン・グリン(32)両投手がそれぞれ好投。延長12回の末、0―0で規定により引き分けた。24日の開幕戦も4―4で7回降雨コールドで引き分けており、開幕カード1、2戦の引き分けは74年にロッテ―阪急戦で記録して以来、史上2度目となった。
負けなかった。0―0の延長12回、2死からサブローが望みをつなぐ左前打を放ったが得点にはつながらず。05、06年覇者による意地のぶつかり合いがスコアボードを「0」で埋め尽くした。
開幕カードの2試合連続引き分けは74年のロッテ―阪急以来33年ぶり2度目の珍事。勝てはしなかったが、バレンタイン監督は「うちもいいチームだが、敵もさるもの」とうなずいた。
先発の小林宏は圧巻の投球を見せた。試合前には風速14メートルの強風が吹き荒れた。前日から降り続く雨でマウンドはぬかるんでいたが、踏ん張った。6回無死一塁のバント処理で二塁悪送球したが、直後のバントは素早いダッシュで三塁走者を刺した。最速146キロの直球を軸に切れのある変化球を交え9回を投げきり、被安打4、奪った11三振はすべて空振りだ。「足場が緩かったので丁寧に投げた。理想的なピッチングができた。直球も変化球も全部良かった」。小林宏は集中力を切らさなかった投球を満足げに振り返る。
10回からは薮田、藤田、小林雅のYFKを投入。井上投手コーチは「(リリーフ陣)3人とも仕事をしてくれた」。ロッテ自慢の強力投手陣が盤石なら簡単に点は与えないことを証明した。
「この2試合はいい内容だった」とバレンタイン監督。33年前の74年はロッテが初の日本一に輝いた記念すべき年。24日は敗色濃厚のムードをズレータの満塁弾が救い、この日は投手陣が奮投。2試合連続引き分けスタートは“吉兆”という言葉だけでは片づけられない。
え?いい引き分けだったのか?