ボビー「ワオ!縁起いいね」 33年ぶりパ・リーグ開幕連続引き分け
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降りしきる雨の中、集中力を切らさなかった。ロッテの先発・小林宏之投手(28)が9イニングを投げ4安打無失点の好投。低めにボールを集め、ウイニングショットのチェンジアップもさえ、11三振を奪う快投。「真っすぐもよかったし、理想的なピッチングができた」と充実感を漂わせた。
自ら傷口を広げた失策で闘争心に火が付いた。6回無死一塁。金子のバントを二塁へまさかの送球ミス。だが、動じない。「次は刺してやろうと思って自分の判断で投げた」。続く森本のバントを素早く三塁に送球し、進塁を許さなかった。
今オフ、エースの称号に狙いを定めた11年目右腕は開幕投手に立候補。プロ入り後、全く興味を示すことがなかったという大役を果たすため、自主トレ、キャンプで投げ込んできた。だが、オープン戦で防御率4・50と精彩を欠き、無念の落選。それでも向上心の高さは健在で、両者譲らずスコアレスの苦しい展開にも「しんどかったけど、そこで負けたらいいピッチャーにはなれない」とキッパリだ。
ボビー・バレンタイン監督(56)は「彼自身、パ・リーグ屈指のピッチャーになると思っているだろう。それは夢でなく実現するだろう」と太鼓判を押した。昨季同様、初戦で“完封”を演じた背番号41が、最多勝のタイトルに向け好発進だ。
◇74年ロッテ日本一
バレンタイン監督が74年の阪急-ロッテ戦以来となる開幕カード連続引き分けに驚嘆の声を上げた。このシーズンはロッテが優勝、日本一になったことを報道陣から伝え聞くと「ワ~オ。グレート! とても縁起がいいことだね」と目を丸くした。
縁起…いいのか?まあ信じるか。