小林宏 無傷の3勝目 外国人勢活躍 ズレータ2発
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◇ロッテ-オリックス5回戦(ロッテ3勝2敗、18時16分、千葉、16848人)
▽勝 小林宏4試合3勝
▽S 薮田9試合1勝1敗1S
▽敗 川越5試合2勝2敗
▽本塁打 ズレータ6号(1)(川越)7号(1)(岸田)
▽バッテリー
オリックス 川越、岸田、高木、金子―辻、日高
千葉ロッテ 小林宏、荻野、薮田―里崎
千葉ロッテは19日、オリックス5回戦(千葉マリン)を行い、ズレータの2発などで5―1で勝ち、連敗を2で止めた(1分けを挟んで)。ズレータは三、七回に6、7号ソロアーチを放つなど3安打3打点の活躍。先発の小林宏は7安打されながら7回を1失点に抑え、無傷の3勝目。移動日はなく、20日から敵地フルスタ宮城で楽天3連戦。第1戦は小野が先発予定。
【評】千葉ロッテは4番・ズレータの活躍で貯金を1とした。
ズレータは三回にソロ、五回に適時二塁打、七回にもソロと、長打力を見せた。
先発の小林宏は先頭打者を4度出したが、要所で落差のある変化球を使い、7回を1失点(自責0)。八回から荻野―薮田で締めた。
オリックスは毎回のように走者を出しながら3併殺の拙攻。川越も五回途中を4失点と踏ん張れなかった。
◆「勝てたことが一番」
先発の小林宏が7回を1失点で3連勝。「本当に苦しかった。とりあえず全力でミット目掛けて投げた」と振り返った。スライダーの切れがなく7安打を浴び、先頭打者も4度許した。「先頭をきっちり抑えないといけなかったのに、ゲッツーで抑えることができた」と野手に感謝した。六回二死三塁の最大のピンチは、ローズをチェンジアップで空振り三振に切った。「6、7回のゲームを作るのが僕の仕事。チームが勝てたことが一番」と、ようやく笑顔がこぼれた。
◆ベニーが先制二塁打
今季初の8番に座ったベニーが先制二塁打。「寒い中、球場に来てくれた女性ファンのためにも頑張って打った」と笑み。
二回一死三塁、カウント1―2から142キロの内角球を振りぬくと、三塁手の左を強烈なゴロで破った。「打ったのはシュートだね」。
試合前まで打率2割2分8厘と調子が上がらず、この一打で4打点目。「最近、あまりいいパフォーマンスができていない。まだまだこれから」と気持ちを入れ直した。
◆けた違いのパワー
左手小指を骨折しているにも関わらず、ズレータが今季初の1試合2アーチ。けた違いのパワーで幕張の夜空に豪快に花火を打ち上げた―。
最初の1本は、1点リードの三回二死無走者、1ストライク後、川越の138キロの真っすぐをとらえ、6号ソロアーチ。「前の打席で三振した球と同じ球を、うまくアジャストできた」。第1打席で空振り三振した外角球を、今度は右翼席最前列へ運んだ。
2本目は、4―1の七回一死、カウント0―2から高めの直球を中堅左へ130メートル弾。「ちょっと痛いが集中した。チームの勝利に貢献できた。自分の仕事ができてうれしい」と語気を強めた。
本塁打だけではない。追加点の欲しかった五回一死一、二塁の第3打席は、カウント0―1から134キロの変化球を左中間二塁打。「打ったのはスライダー。いい感じで打つことができた」
本拠地で今季4度目の新パフォーマンスを披露し、3安打3打点と4番の存在感を見せた。「千葉マリンのナイターで幕張ファイヤーをするのは初めて。チャンスで打つことができてうれしい」。どこまでも頼もしい助っ人だ。
今日のボビー ◆3併殺に助けられた
「小林宏は素晴しいコントロールだった。大きな3つのゲッツーに助けられた。ズレータは(左手小指を)骨折しているのにプレーを続けてくれる。気持ちを込めて戦う戦士。2本目の本塁打はすごい距離だった。ベニーは徐々に調子が出てきた。薮田は大事な場面でしっかり投げられる投手。最後の4つのアウトを取ってくれた」
ロリユキもちゃんと試合を作った。さすがエース。