大嶺5失点デビュー 打線が援護黒星つかず 荻野被弾 競り負け
|
◇西武-ロッテ8回戦(西武4勝3敗1分、13時2分、グッドウィルドーム、25696人)
▽勝 三井10試合2勝
▽S 小野寺14試合1敗7S
▽敗 荻野6試合1敗
▽本塁打 カブレラ5号(1)(大嶺)青野6号(1)(三井)リーファー4号(1)(荻野)
▽バッテリー
千葉ロッテ 大嶺、小宮山、荻野―里崎
西武 グラマン、岩崎、長田、星野、三井、小野寺―細川
【評】両軍計21安打したが、千葉ロッテは序盤の失点が響いて競り負けた。デビュー登板の大嶺は五回途中を7安打5失点。最速151キロの直球は圧巻だったが、直球が高めに浮いたところを狙い打ちされた。その後は小宮山―荻野とつないだが、荻野が八回、手痛い一発を浴びた。
西武は二回、カブレラの5号ソロを機に、3連続短長打で5点を奪い、同点とされた直後にリーファーの決勝弾で競り勝った。
◆第1球は147キロ直球
独特の雰囲気に包まれる敵地でのデビュー。大嶺の記念すべき第1球は147キロの直球だった。期待を背負った一回は、わずか7球で3者凡退に仕留めた。
「初回を気をつければ次も大丈夫だろうと思った」。しかし、二回に落とし穴が。先頭のカブレラに2ボールから148キロを右翼席最前列に運ばれた。「点が入って気が抜けてしまった」
結果的に打たれはしたが、真っすぐを投げ込んだ。二回のリーファーへの6球目は自己最速タイ151キロの球速を表示。堂々としたマウンドさばきはとても新人とは思えなかった。
◆洗礼受けるも変化球に収穫
プロの洗礼と収穫を手にしたデビュー登板だった。千葉ロッテのルーキー大嶺は五回途中を5失点で降板。打者21人に対して7安打を喫し、「ストレートが高めにいってやられた」と唇をかんだ。
序盤に味方が効果的に得点したが、その直後の二回につかまった。球が高めに抜け、4長短打を浴びて大量失点。大嶺は「コントロールが甘かった。変化球でストライクが取れないと」。“魔の二回”を素直に反省した。
速球で詰まらせながらスタンドに運ばれるなどプロの強打者のパワーを身をもって感じたが、ずるずる崩れることは何とか食い止めた。
三回はフォークでカブレラを空振り三振に切るなど、3つのアウトすべてを三振で奪った。「変化球がうまく決まればそんなに打たれない」と前向きな言葉を選んだ。
良い結果は出せなかったが、この経験で得た課題を一つ一つ克服していけるか。プロ初勝利を懸けた次回登板は未定だが、「与えられたチャンスで思いきりやりたい」。巻き返しを期し、言葉に力を込めた。
いい試合だったぞ、大嶺。