ロッテ:快勝、清水は今季初白星 楽天は投手陣が不安定
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2日連続2けた安打でロッテが快勝。先発の清水は今季初白星。一回に福浦の中前打で先制。三回にベニーの右前打などでリードを広げ、その後も着実に加点した。楽天は山崎武の19号ソロなどで反撃したが、投手陣が不安定で追い上げムードが続かなかった。
▽楽天・野村監督 (連日先発投手が序盤で崩れることに)1週間に一度しか仕事しないのに、何を考えているだろうか。(五輪日本代表の)星野監督を呼んでもらいたい。緊張感を与えないとだめだ。
▽ロッテ・バレンタイン監督 攻撃も活発でリリーフ陣もしっかり締めてくれた。清水はいい内容で投げてくれた。
◇勝利を願いチームまとまる…先発・清水の初白星
試合終了のアナウンスが流れると、ロッテの先発・清水の表情が緩んだ。昨季最終戦以来の勝ち星だったからだ。
今季はキャンプでの仕上がりも良く、開幕投手も任された。だが勝てない日々が続く。打ち込まれて早々と降板した日もあったし、好投しても打線の援護に恵まれないときもあった。「気持ちが折れそうになった」と清水。それでも、負けてもなおエースとして信頼してくれるチームのことを考え、自らを奮い立たせた。
この日の調子も良くはなかった。直球はもう一つ勢いがないし、捕手の構えと逆方向に球を投げ込むことも。とにかく粘り強く投げた。そんな清水を打線がしっかりサポート。一回に先制中前打を放った福浦は「エースが投げている。なんとか勝ちたい」。三回に2点適時打を放ったベニーも「開幕から苦しんでいる清水のために何とかしたい」。清水の勝利を願いチームがまとまった。
6回9安打3失点。5年連続2けた勝利を記録している清水にとっては、物足りない内容での勝利かもしれない。だが敵将・野村監督の言葉を借りれば「投手にとって勝利に勝る良薬なし」。22日からセ・パ交流戦が始まる。交流戦前の最終戦でエースが勝利という良薬を得たことは、交流戦3連覇を目指すチームにとっても、追い風になる。
○…連日先発投手が崩れての敗戦に楽天の野村監督は渋い顔だが、ここまでの戦いぶりを振り返って「去年よりはまし。連敗がなくなった」。今季の最長連敗は4。18日には43試合目にして20勝を達成。昨年より20試合、一昨年より30試合早いペースだ。岩隈と一場が戦線離脱し、先発ローテーション事情は苦しいが、目下本塁打、打点の2冠王である山崎武はじめ打線は活発だ。
22日からのセ・パ交流戦で対戦するのは、教え子である古田監督率いるヤクルト。野村監督は「交流戦? 何も考えてません」としながらも「古田さんのお手並み拝見といきましょうか」。教え子に負けられないと、静かな闘志を燃やしている。
よく勝った。次は神ピッチを。