里崎逆転満塁弾 荻野プロ初勝利
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◇ヤクルト-ロッテ最終戦(2勝2敗、14時、神宮、19434人)
▽勝 荻野22試合1勝1敗
▽S 小林雅26試合1勝2敗15S
▽敗 石井一15試合5勝6敗
▽本塁打 ガイエル16号(1)(清水)里崎5号(4)(シコースキー)ワトソン3号(1)(遠藤)青木11号(1)(小林雅)
▽バッテリー
千葉ロッテ 清水直、高木、荻野、薮田、小林雅―里崎
ヤクルト 石井一、シコースキー、遠藤、高井―米野、福川
千葉ロッテは24日、セ、パ交流戦ヤクルト最終戦(神宮)を行い、里崎が八回、3年連続となる交流戦での満塁アーチを放ち、6―4で逆転勝ちした。3番手で救援登板した新人の荻野(日立製作所)がプロ初勝利を挙げた。九回を締めた小林雅が15セーブ目。25日は横浜最終戦(千葉マリン)を行う。
【評】千葉ロッテが終盤のアーチ攻勢で逆転勝ちし、連敗を4で止めた。1―3の八回、代打竹原の左前打を足がかりに二死満塁とし、里崎が左越え5号満塁本塁打。九回には代打ワトソンの3号ソロで突き放した。先発の清水は七回途中を3失点。七回二死一、二塁で好救援したルーキー荻野がうれしいプロ初勝利。
ヤクルトは先発の石井一が好投。八回一死満塁でシコースキーに継投したが、まさかの逆転弾を浴びた。
◆頼れる主将の一振り
頼れる主将・里崎のバットがチームの“負の連鎖”を振り払った。ヒーローインタビューで「雨の神宮の満塁は縁起がいいみたい」と冗談を交え、満面の笑み。
八回二死満塁。カウント2―1から2球続けて130キロ台の落ちるボールを見送り、フルカウントからの7球目。147キロの内角速球を振りぬくと、白球は高々と舞い上がり、びしょ濡れになりながらも応援を続ける左翼席のファンのもとに舞い落ちた。
一、二塁間で右手の人差し指を左翼席へ突きたて、西村三塁コーチャーとハイタッチ後、今度は自軍のベンチに指を指し、本塁ベース上で雄たけびをあげた。「こすっただけだったけど感じが良かったのでレフトに入ってくれと祈りました」と笑った。
昨年6月18日のヤクルト最終戦、くしくもこの日と同じくビハインドの雨の神宮。自力優勝に望みをつなぐ逆転満塁アーチを放った。「きょうは狙ってはいなかったが、イメージはできていた」。これで3年連続して交流戦で満塁本塁打をかっ飛ばした。
負ければ5月26日以来守り続けていたリーグ首位を約1カ月ぶりに明け渡していた大事な一戦。バレンタイン監督は「何とかいい形で連敗を止めたかった。サト(里崎)が最高の働きをしてくれたが、きょうはみんながいい仕事をしてくれた」。うれしそうに振り返った。
今日のボビー ◆里崎が最高の働き
「里崎が最高の働きをしてくれた。里崎はチャンスに強い打者だが、最近は本来の姿ではなかったが(あの場面は)2ストライク後、高めの真っ直ぐをファウルにしたので彼の強い気持ちを感じたし、きっといい仕事をすると思っていた。清水は(五回二死から)青木のヒットで集中力が切れたが、とてもいいピッチングができていた」
清水も何気にいいピッチングしてるよ。試合は作れてる。