「レギュラーどりへ黙々と 日増しに高まる存在感
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球宴後の後半戦スタートでまさかの1勝6敗と苦しんだが、5日に約2カ月ぶりの4連勝でトップの日本ハムを3タテ、首位を入れ替わったソフトバンクとの差も1・5ゲームに縮めた。笑顔のバレンタイン監督は「これから同一カード3連勝はまたやるだろう」と充実感をにじませた。
3日は打撃不振だった福浦がプロ46人目の通算300二塁打となる殊勲の一打で0―0の均衡を破り、投げては小林宏が4安打で今季初完封勝利。「どうしても勝ちたい大事な試合だったので気合が入った」。11奪三振の力投で、一流の仲間入りとなる3年連続の10勝目を挙げた。
4日には急成長左腕の成瀬が切れのある直球、変化球を両コーナーに散らし、4年目で初の2けた勝利をマーク。加えて、打線が今季最多の18点を奪って圧勝。これには指揮官も「ここに来て一気に爆発できる時期になった」と上り調子の打線にご満悦。
5日は先発全員安打と6投手のリレー、1点差で大きな白星をものにした。お立ち台で先発の小野は、約4カ月ぶりの勝利に男泣き。さらに同日夕、主砲ズレータが左手小指の手術とリハビリを終えて再来日を果たした。
きょう7日は左手甲骨折から復帰した久保が先発。2年ぶりの覇権奪回に向け、投打に欠かせない戦力が戻ってきた。
◆期待の星が初安打と初打点
「プロ第一歩を踏み出すことができてうれしい」。大学・社会人ドラフト7巡目の新人、角中勝也外野手(20)=四国アイランドリーグ高知、180センチ、80キロ、右投げ左打ち=が、7月26日のソフトバンク16回戦(ヤフードーム)でプロ入り初安打と初打点を“ダブル達成”した。
ファームでの好成績が認められ24日に1軍昇格し「2番・中堅」でプロ初出場を果たしたが3打数無安打。25日は代打で凡退、26日に先発出場し、六回無死から先発の西山(四国IH愛媛)の直球をたたいた。「やっと出たという感じ」。重圧から開放されたのか、ホッとした表情を浮かべた。2ボールから真ん中に入ってきた137キロを右前へはじき返した。「相手ピッチャーの西山さんも四国アイランドリーグ出身ですが、特に意識もせず、来たボールに集中した」。
続く七回には二死一、二塁から4番手の右腕柳瀬からプロ初打点、フルカウントからの7球目の真っすぐを右中間へ打ち返す2点適時打。「詰まったのですが、いい所に飛んでくれた。初ヒットで少しだけ余裕を持って打席に入ることができた」と、照れくさそうに振り返った。
7月19日に行われたフレッシュオールスター(松山)でもイースタンの4番に抜擢されるなど順調に成長を続ける期待の星。「たくさんヒットが打てるように頑張ります」。背番号61から目が離せない。
やっぱり後半のキーマンは、バッターは福浦、ピッチャーは後ろだろうな。