2年ぶり「夢」届かず
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◇千葉ロッテ-日本ハム23回戦(日本ハム11勝10敗2分、18時、千葉、30014人)
▽勝 スウィーニー21試合6勝8敗
▽敗 久保19試合9勝8敗
▽バッテリー
千葉ロッテ 久保、藤田、小宮山、小林雅、高木、荻野―里崎
日本ハム スウィーニー、武田久、MICHEAL―高橋、中嶋
2位の千葉ロッテは22日、マジック2の首位・日本ハムとの23回戦(千葉マリン)を行い、1―9で大敗し、2年ぶりのリーグ制覇はならなかった。日本ハムは球団史上初となるリーグ2連覇を果たした。
一昨年以来の2けた勝利を目指した先発の久保は粘りながら五回まで無失点に抑えたが、六回に1点を失うなど七回途中を3失点で8敗目。30日は同最終戦が行われ、渡辺俊が先発予定。
【評】千葉ロッテは打線が4安打と元気がなく、七回一死二、三塁からズレータの三ゴロによる1点に抑えられた。先発の久保は力がある直球と多彩な変化球で五回まで無失点に抑えたが、後半やや球が高めに浮いた。その後の救援陣も踏ん張れなかった。
日本ハムは0―0の六回、併殺間に1点で均衡を破り、七回は森本の犠飛と田中賢の右越え適時三塁打で2点を加えた。九回には打者10人の猛攻で大量6点を奪い、勝負を決めた。先発のスウィーニーが7回1失点で6勝目。
◆“真の勝者”へ闘志新た
これが連覇を目前に加速したチームの勢いなのか。1995年以降の胴上げ阻止のかかった試合はわずか1敗と圧倒的な数字を残していた千葉ロッテだが、2年ぶりのリーグ優勝を目指したシーズンの幕切れはあっけなかった。
試合終了後、約5分間、ベンチから日本ハムの歓喜の輪を目に焼き付けたバレンタイン監督は、「確かにパ・リーグの優勝を逃したが、我々が目指しているのは数週間後の〝真の勝者〟を目指した戦い。そこに向かっていくだけです」と前だけを見据えた。
ライバルチームとの優勝のかかった大一番は、前半の投手戦が一転、六回に先取点を浴びると勝負所でことごとく失点を重ねていった。気掛かりなのは終盤戦の疲れなのか、このところ精彩を欠いている救援陣。七回途中から5投手が計6点を失った。
またこの日1軍に復帰したストッパー小林雅が八回のピンチこそ抑えたが、2つのアウトはともにいい当たりの打球。九回も無死から連打されるなどピリッとせず、不安を残した。指揮官は「もちろん勝ちたかったからマサ(小林雅)を投入した。もうちょっと良い結果が出ていればと願っていた」と話した。
優勝した日本ハムとの対戦成績は10勝11敗2分けとほぼ五分だが、数字以上に力の差を感じた。実際、好機に畳み掛ける打線は圧巻の一言。さらに武田久、マイケルの必勝リレーなど磐石のリリーフ陣など、終盤の勝負強さの違いを見せ付けられた。
意地の3安打した4番・サブローは「次に胴上げするのはうちですから。悔しいですけど(千葉)マリンでやりたいし(2位になるため)割り切ってやりたい」ときっぱり。“真の勝者”を目指した戦いに向け、どれだけ気持ちを高めていけられるか。
CSでリベンジあるのみ。