西岡揺さぶって“天敵”斉藤和攻略
|
ロッテは粘って、揺さぶり、一気に切り崩した。狙い通りの“天敵”討ち。ついに斉藤和を攻略して、ヒーロー西岡は笑った。「気分は最高。理想以上の結果です。大事な試合でチャンスが巡ってきた。ラッキーな星の下に生まれてると思う」
守りのミスで3点を失った3回。一塁走者・ベニー、打者・福浦が鮮やかなランエンドヒットを決めるなど1点を返し、なおも無死一、二塁だった。送りバントの場面でサインはセーフティーバント。「ボビーの積極的な攻めで思い切っていけた」。三塁線への絶妙なバントは投手内野安打となって2死後、サブローの左前同点打を呼んだ。1点勝ち越された4回も中前同点打。スタンドの両親へVサインを送った直後、斉藤和は早川の右犠飛でマウンドを降りた。
やみくもに攻めただけではない。右肩筋疲労の斉藤和に対し、2回までに28球。3回は44球も投げさせた。この日の紙面で“斉藤和100球解禁”の見出しを見た西岡は「そういう記事が出るのは球数に不安があるから」と思ったそうで、サブローは「直球はほとんどなく、彼らしくなかった」と続けた。公式戦では05年から9連敗中の右腕を待球&積極策で攻略し、バレンタイン監督は「勝敗を分けたのは西岡の2本の打撃だ。サブローもガッツを見せてくれた」と称賛した。
故障に泣き、今季初のお立ち台だった西岡は言った。「今年は立てへんやろなと思ってた。これで乗っていける」。日本シリーズまで何度でもここに立つつもりだ。
本当にラッキーな星の下に生まれてるよ。