俊介完投第2S王手!和巳とのエース対決制した…パCS第1S
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渡辺俊が気迫の投球で斉藤和に投げ勝った。パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)第1ステージが開幕。レギュラーシーズン2位のロッテが同3位のソフトバンクに先勝した。先発・渡辺俊は4回まで4失点。しかし、味方打線が逆転すると、5回以降はパーフェクト投球で完投。今季、1勝2敗と分が悪かったソフトバンク相手に貴重な白星をつかんだ。ロッテは第2戦に勝つか、引き分ければ、13日からの日本ハムとの第2ステージ進出が決まる。
雨空に両手を突き上げた。渡辺俊が最後の打者・多村を三ゴロに打ち取ると、普段はクールな男が珍しく感情を表に、激しく出した。「普通、4失点なら(パフォーマンスは)やらないけど、短期決戦は結果がすべて。内容は関係ない。ホッとしました」試合後、息を弾ませて3万の大観衆に手を振るサブマリン。レギュラーシーズンから3試合連続となる完投で先勝の白星をつかんだ。
雨に加え、最大風速12メートルという強風の中での試合。「序盤は風がつかみ切れていなかった」と振り返るように3回、3本の長短打に、自ら本間のバント処理を一塁に悪送球。3点を失い、4回にも1失点。だが、3、4回とも直後に打線の援護を受け、5回から変身した。
「全部の球種が風になじんできた。思い通りにいった」本拠地特有の投球にブレーキをかける向かい風を利用した。変化球に切れを作り、直球を高めに浮き上がらせた。“地の利”のピッチングで5回からはパーフェクト投球だ。
相手エース・斉藤和との投げ合い。「意識はあった。絶対に先にマウンドを降りない」と心に誓った。今年のレギュラーシーズン、ソフトバンク・杉内、日本ハム・ダルビッシュとの投げ合いではともに終盤まで0点に抑えながら、最後は一発に泣いて敗れた。大事なCS初戦で巡ってきた敵のエースとのガチンコ勝負。ともに序盤に失点したが、渡辺俊は立ち直り、斉藤和は沈んでいった。
実はバレンタイン監督は初戦のマウンドを誰に託すか迷っていた。今季16勝の成瀬、13勝の小林宏…しかし、「ここ1か月半で一番、いい投球をしている」と判断。4日にシーズン9勝6敗の渡辺俊に先発を申し渡した。「意気に感じた。フラフラしていたのに最後まで投げさせてくれた」とサブマリン。指揮官も「リードを最後まで守り抜いた。王者らしい投球を見せてくれた」とわが意を得たり、のピッチングに誇らしげに笑った。
サブマリンの快投に打線も逆転、ダメ押しと最高の展開で第2戦に臨める。相手の先発は左腕・杉内だ。「高めの球に手を出さなければ勝機が見える」とバレンタイン監督は杉内対策に自信を見せた。「明日(9日)は一生懸命応援します」と渡辺俊。ロッテは小林宏がマウンドに上がる。一気の連勝で第2ステージ進出を決める。
ボビーは初戦に俊介を持ってきちゃうところとか、流石だよね。