ヤクルト ジョニー黒木獲りも
|
25日の高田新監督の発表から6日、巻き返しへ向けたオフの補強がようやく動きだす。倉島球団専務は「後ろの投手がしっかりしていれば勝てる試合も多かった。右でも左でも中継ぎならほしい」と話した。合同トライアウトから1、2人程度の獲得を検討しており、そのリストには黒木の名前も残っている。
かつては球界を代表した右腕も昨年から中継ぎ転向。今季は3月27日の西武戦(グッドウィルD)で1回1/3を無安打2奪三振と好投もバレンタイン監督の若手起用の方針もあり、1軍登板は1試合だけ。しかしイースタンリーグでは33試合に登板しており、球団関係者は「1イニングならまだ通用する。球団には報告を上げているし、候補の1人」と再生は十分可能と判断している。
全盛期の球威は望めないが、縦の大きなカーブで緩急をつけ、シュート、スライダー、チェンジアップを駆使する投球術は健在。同関係者は「来季の開幕は(1日に右肩手術する)川島がいないしね」とローテーションの谷間の先発もこなせると期待する。
人気も魅力だ。ロッテファンの中ではカリスマ的存在で、今も数多くの“ジョニー信者”が存在する。今季主催試合の観客動員数は133万3231人。古田前監督の“引退興行”で前年から1・4%と微増したが、神宮球場に空席が目立った時期もあった。黒木獲得が実現すれば、高田ヤクルトの目玉となることは間違いない。「右肩のこともあるのでトライアウトで良かったら、球団独自のテストをもう1度することになるだろう」と球団幹部。来季は神宮のマウンドでジョニーの雄姿が見られるかもしれない。
≪藤田、斉藤もリストアップ≫
ヤクルトは、黒木以外にも、同じくロッテを戦力外となった中継ぎ左腕・藤田、前巨人の斉藤らをリストアップしている。「中継ぎ以外では代打要員が必要」と鈴木球団社長。斉藤は今季途中で巨人にトレードを打診した経緯もあり、倉島球団専務も「ウチも昔は随分打たれた。左打者だし興味はある」と含みを持たせていた。
ジョニーには、自分が納得いくまでやってほしい。