贈る言葉
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そう、ジョニーこと、黒木知宏が引退を発表しました。
炎のエース、ジョニーについては、もう何度か書きました。
なので今更書く事もありません。
炎のエース
ジョニーロード
復活
スッパリとした引退会見でしたが、言葉とは裏腹に無念だった事でしょう。
プロ野球選手として最も輝く、28歳から33歳を怪我で失ってしまったのですから。
最多勝利、最高勝率のタイトルを獲った事もありますし、輝かしい実績かもしれません。
でも、ジョニーなら、それこそ名球界入り出来るくらいの成績を残せたに違いありません。
普通、ジョニーくらいの功労者なら、引退試合とか、セレモニーをやって当然。
ファンもそれを望んでいました。しかしジョニーはこう言ったそうです。以下引用。
「あの時、チームは優勝するかしないか。クライマックスシリーズに2位で進出するかしないかの局面だった。そんな時に個人的な事で登録されて投げることはオレの考え方、生き方と違う。それで一人の選手が抹消されるわけだから。チームにとってマイナス。ファン感謝イベントで、と考える人もいるかもしれないけど、他のクビになった選手が出来ないのに、オレだけ特別にというのもおかしい。球団の人、監督もその決断に苦しんだと思う。でも、これでいい」
「俺だけ特別というのはおかしい」…。本当にファンにとってジョニーは特別なのに。
なのになのに、この男らしさ。涙しか出ません。
そして「愛するロッテを離れて寂しくないですか?」の問いかけには、
「寂しいかと聞かれたら間違いなく寂しい。出来ればロッテで野球がしたい。でも、こればかりは仕方がない。ここ数年ほとんど一軍で投げていない選手。普通に考えればクビ。オレでもクビにするよ。そこは、ケジメが必要だと思う。オレの人生が良かったかどうかを決めるのはオレではない。周りの人やファンから評価してもらえるように頑張りたい」
人生の評価は自分でするものじゃない…。その言葉、しっかりと胸に刻み付けます。
11月上旬、都内で退団者を集めての選手たちによる送別会が行われた際には、
「これから、どうなるかは分からない。他のユニホームを着て野球をやれるかもしれない。それでも、ボクはロッテの大ファンだから。誰にも負けないロッテのファンとしてみんなを応援するから」
黒木を尊敬する若手達は、目を充血させていたそうです。
最後に。
ロッテの若手、浅間敬太が、最後にジョニーにサインを貰ったそうです。
そのサインに書かれていた言葉を、贈ります。
「今、頑張れ。今、頑張らずに、いつ頑張る」
さらば、ジョニー。さらば、黒木知宏。さらば、炎のエース。
俺もこの言葉を胸に、今頑張ります。