ロッテ・渡辺俊介投手 飼いだして成績急上昇! 熱帯魚効果「アーリー」
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渡辺俊の自宅リビングには幅90センチ、高さ45センチの大きな水槽がある。幻想的なライティングの中、鮮やかなコバルトブルーの熱帯魚「アーリー」が5尾、ゆったりと泳いでいく。
「落ち着きますよね。マンションの部屋にぽっかりと庭ができたような。底の方にはプレコという種類もいる。水槽もこれで4代目。こだわりだしたら深いんです」
もとから興味があったわけではない。プロ入り3年目、二軍にいた03年の春。トレーナーに釣りに誘われ、新妻と相談した。「釣れて帰ってきたら困るから先に水槽を買っておこうと。結局ダメで。水槽買っちゃったぞ! じゃあなにか魚入れましょうよ、と」。熱帯魚との生活が始まった。
「飼いだしてからですよ。その年9勝して」。翌04年は12勝。05年にはチーム最多の15勝を挙げて31年ぶり優勝の立役者になった。「占いは信じないんだけど、前に言われたことがあった。『あなたは水と縁がある』って」。
ニックネームはサブマリン。ホームは12球団一海に近い千葉マリンスタジアム。“雨男”で昨季は自己最多の3度の登板延期も味わっている。
そんな渡辺家の一員には「ガメラのようなかっこいい」ギリシャリクガメも加わった。4歳になった長男と2歳の長女は、忙しいパパに代わって魚のエサやりも担当。世話に夢中だ。「子供たちもワイワイ。会話の中心にもなりますしね」。水槽の中の別世界は、いつしか幸せなマイホームの象徴にもなった。
夢もある。「アロワナを飼いたいんですよね。(将来)家を建てたら大きな水槽を入れて」。最大1メートル近くにもなる古代魚で、幸運を呼ぶという言い伝えもある。「でかくなるし10年、20年は生きる)。相当がんばらないと」。ペットのためなら-。そこに犬と魚の違いはない。
■アーリー
シクリッド科に分類される熱帯魚で、アフリカンシクリッドの一種。アーリーは通称で、「スキアエノクロミス・フライエリー」が正式な名称。もっともポピュラーなアフリカンシクリッドで、成魚は15センチほどの大きさになる。細い体形と突き出した口が特徴で、体色は雄が鮮やかなブルー、雌が地味な灰褐色なため、雌雄の判別は容易。価格は数百円から1万円と幅広いが、安価なものは雑種の可能性があり、注意が必要。
■ギリシャリクガメ
チチュウカイリクガメ属に分類され、成体でも20-35センチほどにしかならない小型のリクガメ。日本でも人気が高く、価格は1-7万円ほど。冬場の保温には注意が必要だが、比較的丈夫で飼育しやすい。後ろ足の付け根にある、とげのようなうろこが特徴で、別名・トゲモモリクガメ。名称は、甲羅の模様がギリシャ織りに似ていることに由来(ギリシャにも分布はしている)。
★2年連続「断食」でVだ!
渡辺俊は先月、山形で2年連続となる「断食」を決行。肉体をリセットして今季のスタートをきった。昨季は防御率2・44(リーグ4位)をマークしながら9勝6敗。“一発”に泣く試合も続き、「勝ちを逃した試合が3試合。それを勝っていれば優勝できた」と悔しさを胸に刻んだ。薮田、藤田、小林雅の救援陣『YFK』も移籍しただけに「昨年以上の集中力を持って戦う」と雪辱を宣言。19日にはグアム自主トレから帰国。春季キャンプ(沖縄・石垣島)に備える。
サブマリンだからな。やっぱり水系だな。