あっぱれ18歳 唐川 無四球10K プロ初完投2勝目
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本拠地デビュー戦で躍動した。「すごく気持ちが良かったです。試合前は緊張してたけど、ファンの声援のおかげで緊張がとれました」。6回のプロ初失点を「悔しかった」と振り返ったが、マウンドでは動揺する気配なし。ゲームセットまで堂々の投球を披露した。
「最後は三振で締めたいと思っていた。狙って取れたので良かった」。最終打者・石井義を空振り三振に仕留めて完成させた奪三振ショー。高卒ルーキーが2ケタ三振を奪い、無四球完投勝利を挙げたのは、1962年の尾崎行雄(東映)以来、ドラフト制度では初めての快挙だ。満員御礼のスタンドから、スタンディングオベーションでたたえられた右腕は「結果として(2ケタ三振を)とれて良かった。途中で三振を狙うと自分の投球が崩れるので、最後は欲を出しました」と照れ笑いだった。唐川の武器は抜群の制球力とボールの切れだ。受けた橋本は「新人と見ない方がいい」とニヤリ。ゆったりとしたフォームは球持ちが良く、ボールは出どころの見極めが困難だという。マウンド度胸も天下一品だ。バレンタイン監督が「ホーム初登板と調子が悪いチーム状況、そして相手は首位西武。このような状況でもストライクを取ることを恐れていない。爆発的なストレートを投げていた。素晴らしい」と舌を巻くほどだ。
「年間を通してローテーションを守りたい」。お立ち台でローテ奪取を宣言したが、一段落つくと「ちょっと調子に乗って言っちゃいました」と照れ笑い。「自分に弱点が出てきたときに、いかに抑えるかが大事」。飽くなき向上心を持つ18歳右腕がどこまで進化するのか楽しみだ。
もうエースって呼んでいいですか?