阪神ピンチ…大引が奪われる?
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虎の恋人をめぐる大争奪戦がぼっ発した。阪神が即戦力の右打ち内野手としてマークしてきた大引を、ドラフト前日会議でロッテ、ヤクルトが3巡目指名する可能性が出てきた。
法大サイドに20日夜、2球団から、3巡目指名の意向を伝える連絡が入った。阪神はこの日昼に行われたスカウト会議で大引の3巡目指名を確認したが、ロッテ、ヤクルトはいずれも、阪神よりウエーバー順位が先。“恋人”を先にさらわれてしまう確率が高まった。
一躍、争奪戦の主役となった大引だが、本人は運命に身をゆだねている。神奈川・川崎市内の野球部合宿所で「わくわくします。すごい楽しみです」。物心ついたときからあこがれていたプロ野球選手。自分の名前が呼ばれ夢がかなう瞬間を、今から心待ちにしている。
大引は、今季リーグ戦全日程終了後、“12球団OK”の姿勢を表明し、現時点でもその意思は変わっていない。「自分という人間を高く評価してくださるならば、どちらでも行きます」と話す。
ただ、甲子園の感触は忘れることができない。大阪生まれの大阪育ち。浪速高2年の春のセンバツに出場した。「鮮明に覚えています。今までプレーした球場の中で、一番いい球場でした」とあこがれを抱く。
この日昼までの帰省中には、地元の友人たちから「こっちに帰ってきて」と阪神入りを強く熱望された。「お客さんが多ければ多いほど集中できる」と話すように、大学野球の花形としてプレーし、結果を残してきた大引にとって、満員の甲子園は絶好の舞台だろう。
ただ、早くから調査を進めてきたロッテに加え、ヤクルトも参戦となると、阪神入り実現は極めて困難。予断は許さない状況だ。大引の座右の銘は「人事を尽くして天命を待つ」。まさに今の心境を表す言葉。虎の恋人は一途な思いを、実らせることができるか-。
12球団OKなのに「虎の恋人」になってるところが怖いわー。