ロッテ秘密兵器は“和製ジェフ”松本
|
バレンタイン監督がおもむろにブルペンの打席へ向かった。左打席、そして右打席に立って1球1球を確認。そして「GOOD!!」と納得の笑顔を浮かべた。指揮官の視線の先には、新人左腕・松本の姿があった。
「監督が左打席に入ったときはビックリしたが緊張はなかった。アピールしないといけないですから」。直球、スライダー、シュート、チェンジアップと全球種を投げての猛デモは62球。ボビーは「すべての球種が良かった。さらに制球の精度を上げれば、右打者にも通用する」と大絶賛だ。
左サイドハンドの投球フォームは阪神・ウィリアムスそのもの。兵庫県出身の松本は昔は虎党で、社会人時代にはテレビの阪神戦中継を見ながらベストのフォームを模索していたという。そして、ピタリとはまったのがジェフだった。
「それからはテレビのウィリアムス投手に合わせシャドーを繰り返しました」。ジェフの存在が、遅咲きの26歳をプロへと導いた。
昨年は社会人野球・デュプロの同期入社だった阪神・藤本と自主トレを行い、グラブは元阪神・井川モデル。秘めた“猛虎魂”は半端ではない。
指揮官の目に留まったことで、開幕1軍入りの可能性も出てきた。13日から行われる豪州選抜との親善試合にも登板予定。「実戦で結果を残していきたい」と意気込んだ松本。ジェフの故郷・豪州で、“千葉のジェフ”として名乗りを上げた。
松本は即戦力。左のワンポイントは貴重よ。頑張れ。