9回小林雅の乱調で逆転負け
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◇ロッテ-西武4回戦(2勝2敗、13時1分、千葉、20813人)
▽勝 西口4試合4勝
▽S 小野寺10試合6S
▽敗 小林雅7試合1敗4S
▽本塁打 ズレータ5号(1)(西口)
▽バッテリー
千葉ロッテ 渡辺俊、小林雅―橋本
西武 西口、小野寺―細川、野田
千葉ロッテは14日、首位西武との4回戦(千葉マリン)を行い、1点リードの九回、抑えの小林雅がまさかの4失点、2―5で逆転負け。連勝は3でストップし、首位浮上はならなかった。先発の渡辺俊は再三のピンチを踏ん張り、8回1失点と粘り強く投げたが、小林雅の不調が誤算だった。15日は同5回戦を行い、久保が先発予定。
【評】千葉ロッテは頼みの小林雅がつかまり、まさかの逆転負け。九回、2四死球などで二死二、三塁とされ、代打大島に2点適時打、さらに悪送球、片岡の左中間二塁打などで2―5とされた。先発の渡辺俊が3四球を許したものの、粘り強い投球で8回を1失点に抑えたのは収穫。打線はズレータが5号ソロを含む2安打2打点。
西武の西口は8回を4安打2失点(自責1)で開幕4連勝。打線も九回に4得点し、首位をキープした。
◆渡辺俊、収穫の投球
渡辺俊が8回を1失点。救援投手が打たれて“2勝目”は逃したが、「この内容(5安打3四球)でよく点が取られなかった」と淡々とした表情で振り返った。
再三、得点圏に走者を背負う苦しいピッチング。それでも「真っすぐが割と良かった。ピンチにも強気で投げられた。きょうぐらい投げられれば」と収穫を口にした。
7日の楽天1回戦(千葉マリン)は後半、長打を浴びて7回5失点。「前回は真っすぐがあまり良くなかったし、力んで痛打された(きょうは)いい風が吹いていたので大事なところでカーブが使えた」と話した。
◆ズレ砲7試合ぶり一発
ズレータが5日のオリックス3回戦(京セラドーム)以来7試合ぶりのアーチを放った。「集中力を高めてプレーができた」と納得顔。
四回一死無走者、カウント1―1から西口の135キロのシュートを完ぺきにとらえた。「気分は最高にいい。高めに浮いた球をうまく打てた」
一回の第1打席では一死一、三塁の先制機に、高めのスライダーをきっちり左飛。「何とか走者をかえそうという気持ちで打った」と4番の仕事を果たした。
◆逆転負け首位ならず
九回、最後を託したはずの守護神がリードを守れず、今季初の4連勝と首位浮上は、はかなく消えた。打のヒーローになり損ねたズレータは「最終回のことは起こり得ること。向こう(西武)が勝ったというだけ」と冷静に受け止めた。
この回、いきなり先頭の5番・和田を歩かせ、送りバント後、次打者の初球の内角球が死球に。バレンタイン監督は「マサ(小林雅)は、最初の2人(四球と死球の走者)にコントロールが乱れていた」と代弁した。
代打の助っ人は二ゴロに抑えたが、代打大島に甘く入った138キロのスライダーを痛打された。さらに連係ミスによる悪送球などで失点を重ねた。今季初の救援失敗の小林雅は「こんな結果になってしまってすいませんでした」とロッカールームに消えた。
4点を失った小林雅ががっくりと肩を落としてベンチに戻る。勝利を目前としていたナインはそのまま意気消沈するかに思えたがその裏、一死から3連打で意地を見せた。それでも九回のスコアボードの「4」はあまりにも大きかった。
試合後、監督は「マサは多くの試合に出ているわけではないし、ややゲーム感覚がなかったのでは」とかばった。ズレータも言った。「ベストのプレーをやった。最後まであきらめない姿を見せたのは明日につながる」。
マサ、劇場はいいけど炎上はダメだぞ。