日本ハム:ダルビッシュが完封勝利 ロッテ、6連勝ならず
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日本ハムが連敗を6で止めた。一回、先頭の森本が右越え三塁打で出ると、稲葉の遊ゴロで生還し、1点を先取。ダルビッシュが2安打に抑え、昨年6月以来の完封勝利。ロッテは清水の粘りの投球を援護できず、連勝は5でストップ。
▽日本ハム・ヒルマン監督 どんな形でも勝ててよかった。ダルビッシュは頼りがいがある。交代は考えなかった。
▽ロッテ・バレンタイン監督 清水は制球もよく、スキがなかった。一回、最初の打者に三塁打を打たれた以外は、勝利に値する投球だった。
▽日本ハム・森本 (決勝点の足がかりとなる三塁打)終わってみれば、あのヒットが……。(打線が振るわないだけに)チームとしても完封勝利で助かった。
▽日本ハム・鶴岡 今日はダルビッシュの能力にまかせた。調子がよくなくても、抑えるパターンをつかんでいる。
▽ロッテ・高沢打撃コーチ 向こう(ダルビッシュ)は必死で抑えにきていた。打線の調子は上向いているが、どの球もいい球だったからね。
◇自らの奮闘起爆剤に、最下位からの反転攻勢誓う
日本ハムは前日まで泥沼の6連敗。その窮地を救ったのが、エースならではの投球を見せたダルビッシュだった。「連敗を自分が止めようと、思い切って投げた」という126球の熱投が、ロッテ打線を沈黙させた。
打線の不振は、この日も相変わらず。一回に1点を先取したが、その後は走者さえほとんど出せない状態。スコアボードには空しく0が並んだ。調子は「今季一番悪かった」と振り返ったダルビッシュ。速球が走らず、変化球主体の組み立てを選んだ。内外角にまんべんなく散らした。
最大のピンチは三回無死一、三塁の場面。今江の当たりは力なく一塁側へ転がった。打球を拾ったダルビッシュは苦しい体勢から捕手・鶴岡へバックハンドトス。鶴岡はベニーの本塁生還を阻んだ。ダルビッシュは「せっかく味方が取ってくれた1点。簡単に追いつかれるわけにいかなかった。トス? 本能です」。その後は二塁を踏ませぬ投球で投げきった。
最後の打者を打ち取ったのを見届けるとグラブを2度たたき、ようやく会心の笑みを浮かべた。「とにかく、連敗を止めたことがうれしい。ここからは連勝が始まります」と背番号11。自らの奮闘を起爆剤に、最下位からの反転攻勢を誓った。
○…ロッテ・清水の失投は、立ち上がりの1球だけ。先頭の森本に2ボールとし、「真っすぐがシュート回転した」という3球目を右越えに運ばれる三塁打。稲葉の遊ゴロの間に先取点を奪われた。その後は完ぺきに立ち直り、被安打2の1失点ながら、4連敗。「自分の投球はできたが、チームが負けては仕様がない」と悔しがる。リードする里崎は「(清水の)課題? 今日の内容を継続することだけ。あとは打線が打つことです」。
直行も今日は良かったぞ。次回も今日みたいな投球を。