先輩の貫禄!ロッテ・成瀬、横浜高後輩・涌井に意地見せた
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同じ横浜高で1年先輩だった成瀬が、ハーラートップに立つ後輩・涌井に投げ勝ち、無傷の4勝目を挙げた。
「涌井の時は勝たなければ。一応先輩ですからね。意地を見せられたと思う」。一回、先頭の佐藤に二塁打を許したが、二死三塁からカブレラを三振斬り。二回にもG・G・佐藤に1発を浴びたが、結局失点はこの1点だけだった。立ち上がりは涌井を意識し過ぎて固くなったが、八回途中まで追加点を許さなかった。
開幕からのローテ入りは今季が初。高校時代は涌井より上だったが、プロで逆転されていた。「年齢が上でも、今は僕の方が追っている」。海の向こうで初完投を果たした大先輩・松坂(レッドソックス)のニュースさえ気にとめず、涌井との初の投げ合いに気持ちを入れた。
直球は130キロ台後半だが「速さはなくても、キレと伸びは上がってきている。気持ちにも余裕がある」と成長を自ら実感。先輩の貫禄を見せた4年目の21歳が、一気にブレークを狙う。
■その時
成瀬と涌井の投げ合いを2人の恩師、横浜高・小倉清一郎前野球部長(62)が観戦。涌井の両親とともに熱視線を送り「久々にいい野球を見させてもらいました。成瀬はスピードが速くなったし、気持ちも強くなった。涌井はシュートを覚えたのが大きいですね」と絶賛した。この日の午前には教え子のレッドソックス・松坂がメジャー初完投勝利。「テレビで見ましたよ。この前は右ひじが下がっていたので心配したけど、きょうは今までで一番よかった」と万々歳だった。
★福浦、17打席ぶりの安打
一回一死三塁の好機に、福浦が左前へ。17打席ぶりとなる待望の安打で先制点を呼び込んだ。「久々のヒットを、いいところで打ててよかった」。脇腹痛による約1カ月の離脱から、5日に一軍復帰した不動の3番。バレンタイン監督も「彼が調子を取り戻せばウチの打線も波に乗る」と頼もしそうに話した。
昨日は本当にいい試合だった。本格的な投手戦。