ボビー、揺さぶり“口撃”でソフトバンクに連勝
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「今日は大きな試合だった。でも明日(21日)の楽天戦も大きな試合と思っているよ」。気を引き締めたバレンタイン監督だが、笑顔を浮かべたのは1点を先制した2回1死満塁の場面。指揮官が審判へ、マウンドのルーキー大隣のボークをアピールしたのだ。
「(セットで)足が止まっていない。同じ動きがあればボークをとってほしいと伝えた」。新人や日本球界の経験が浅い外国人投手に対して、バレンタイン監督が仕掛ける揺さぶり攻撃。コレが見事にハマったのか、制球を乱した大隣から西岡が押し出し四球、早川が2点タイムリー、ベニーが12号3ランと、一挙7点のビッグイニング。
「大隣に影響した? それは彼に聞いてくれ」とそっけないが、ハマった仕掛けにご機嫌だ。
今回の連勝で2位ソフトバンクから2ゲーム差。CSの第1ステージ開催権のある2位通過を狙える状況だが、ここでバレンタイン監督が、今季一番のボビーマジックを仕掛ける。きょう21日楽天戦でベテラン吉井を先発で起用するのだ。
10連戦中の7試合目となる楽天戦。先発陣の疲労軽減を考えて中6日ローテを守るのが狙いだが、それ以上に吉井の男気にかける構えだ。
今季途中でオリックスから移籍した吉井は3試合に先発して0勝2敗、防御率16.43。この日まで2軍で調整中だったが、「持ち味をどう使うか熟知して打者を打ち取る真のプロ」と、メッツ時代からのボビーチルドレンの奮起に期待するのだ。
「絶対に子分は見捨てない」(球団関係者)といわれる指揮官。ハマればチームに勢いを与える大バクチで苦境を乗り越える構えだ。
吉井か…。