成瀬、10連勝で16勝目! ロッテでは村田兆治以来
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成瀬は得点圏に走者を進ませなかった。直球、スライダー、チェンジアップの3種類を自在に操る制球力を発揮し、今季4度目の完封。「初回から飛ばして、リズムに乗れた」と喜んだ。
ソフトバンクと前回対戦した19日は、七回途中までに11安打を浴びた。直球が走っていなかったこともあった。とはいえ、この日は工夫も怠らなかった。右打者の外角に使うだけだったチェンジアップを、左打者の外角にも投げて投球の幅を広げた。里崎からの助言を聞き入れた配球で、5安打に封じてみせた。
これで自身の連勝を10に伸ばし、ロッテ投手としては1985年に村田兆治が17勝を挙げて以来の16勝目をマーク。横浜高の1年後輩、涌井(西武)の勝ち星にもあと1勝に迫った。防御率は1・71に。前夜、0・01差に迫られたダルビッシュ(日本ハム)を突き放して、1位を守った。
しかし成瀬は何よりも、2位ソフトバンクに0・5ゲーム差と詰め寄る快勝に貢献できたことがうれしかった。「きょうでチームに勢いがついた。次も勢いある投球をしたい」。急成長した左腕が、チームの原動力となっているのは間違いない。
★竹原、好相性の和田から初の2発
3番に抜てきされた竹原が、自身初の1試合2本塁打でバレンタイン監督の期待に応えた。
一回は外角寄りの変化球を左翼席へ。四回は高めの直球を右翼席に運んだ。和田からは、オープン戦での1本を含め、今年これで“5発目”。相性の良さを見せつけた。
今季頭角を現した長距離砲は「(和田は)同級生のいい投手、と分かっているので、何とか食らいついていこうという気持ちが、いい結果につながっている。常に必死ですから」と話した。
◆ロッテ・バレンタイン監督(完封の成瀬に)
「制球力のある投手だから、ストライクが先行すれば、いい投球ができる」
◆ロッテ・今江(四回に2点二塁打)
「今季、福岡(ヤフードーム)での初安打が貴重な適時打になって本当にうれしい」
◆ロッテ・西岡(四回に適時打)
「今は悔いが残らないように必死にやるだけ」
そうだ、西岡の言うとおり、悔いの残らないようにやってくれ。