成瀬 10連勝に4度目完封16勝目!
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成瀬の成長は、とどまるところを知らない。「きょうは正直、出来すぎですよ」と謙そんしたが、9回を5安打に抑え、リーグトップの4度目完封勝利。チームでは00年の小野以来となる10連勝で、85年に村田兆治が17勝して以来の16勝と、記録が並ぶ1勝となった。
快投劇の源は、心に秘めた反骨心だ。前回19日の対戦では、ソフトバンク打線に6回1/3で1失点ながら、自己最多の11安打を浴びた。「前回ボコボコに打たれた借りを返したい」。この試合から取り入れた左打者への外角チェンジアップ。そして、前回は右手人さし指のつめが欠けた影響で投げきれなかった内角直球を駆使し、相手打線に二塁を踏ませない完ぺきな内容だった。
今季は日本ハム・ダルビッシュ、西武・涌井らエース投手に投げ勝ち「勉強にも自信にもなった」。この日は「目標の投手」という和田との初対戦に勝利した。
これでリーグトップの防御率は1・71。2位ダルビッシュを再び突き放した。勝率・941、4完封もトップ。勝利数は17勝の涌井に1差と迫り、残り1試合の登板ながら、逆転最多勝を含めた“4冠”も射程圏内だ。
これでチームは2位・ソフトバンクに0・5ゲーム差に迫った。敵地では七回、相手ファンがジェット風船を打ち上げたが、成瀬は「見られて良かった」と、相手ファンの応援まで楽しんだ。どこまでも余裕しゃくしゃくの、完封劇だった。
ホークスにも普通に通用したな。相手も万全じゃないけど。