風吹いた!ロッテPO新5発タイ勝
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主将が呼び込んだ風が“ダルショック”を吹き飛ばした。第1戦でダルビッシュに完投を許した打線が覚醒(かくせい)。ロッテがプレーオフ史上初の1試合5本塁打で日本ハムの投手陣を粉砕し、1勝1敗のタイに持ち込んだ。
“豪弾ショー”の主役は里崎だ。1点を追う二回無死一塁、武田勝の外角チェンジアップを左翼席へ運ぶ逆転2ラン。これで打線に火がつき、次打者オーティズも左越え本塁打。この回、打者9人の猛攻で4点を奪った。「泳がされたので入るとは思わなかった。僕に風が吹いているとしか言いようがない」と満面の笑みだ。
里崎は八回にもソロを放ち、自身2年ぶりの1試合2発。主将の号砲にオーティズだけでなく、サブロー、早川も続いた。四回に先発・小林宏が右足ふくらはぎけいれんで降板するアクシデント。それさえ忘れさせてしまう、強烈な破壊力だ。
頼れる主将の活躍にバレンタイン監督は「彼のユニホームには、彼しか持っていないもの(キャプテンマーク)がついている。それを十分に認識している」と賛辞を惜しまなかった。
開幕前、チームでは9年ぶりとなる主将に指揮官から指名され、“扇の要”として成瀬ら若い投手陣を引っ張ってきた。05年プレーオフでリーグ優勝を決める決勝二塁打を放ち「(CSは)縁起が良い」と話すように、大舞台での勝負強さは折り紙付きだ。
「第1ステージの千葉の風が札幌にも吹いてくれた。日本シリーズのチケットを取って、ファンと千葉に帰りたい」。敵地でのファンの大声援に笑顔で応えた里崎。この風は、しばらくやみそうにない。
里崎とTSUYOSHIは本当に大舞台に強い。異常。