史上初の珍更改!ロッテ・渡辺俊が“お楽しみ出来高”に笑顔
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交渉を終えた渡辺俊が、すっきりした顔で会見場に現れた。
「勝ち星(9勝)の割に評価してもらった。2000万円アップ。それ以外の部分(出来高)は知らないですけど」
今季は9勝6敗、防御率はリーグ4位の2.44。日本代表ではアジア予選最終候補に選出されながら登録メンバーからは落選し、台湾から失意の帰国となったが、笑顔で今季を締めた。
プロ7年目の契約交渉で初めて代理人を立て、ユニークな契約を結ぶことに成功した。シーズン終了時まで、渡辺俊にはその内容が伏せられる“お楽しみ出来高”だ。
今年はシーズン前から投球回数など出来高の内容を知っていたが、「知らない方がいい。計算しながら投げるのが嫌だった」という。通常、出来高の内容は事前に球団と選手が話し合って決めてシーズンの励みにするものだが、渡辺俊はその内容を把握した上でプレーすることの弊害を考えていた。
登板試合で逆転されたときなど、「出来高が頭をよぎった。気持ちと体のバランスが崩れるとボールに表れる」という。そこで出来高の交渉は代理人に一任した。内容を知っているのはフロントと代理人だけ。本多球団部部長は「日本球界では初めてだと思う。シーズン終了後に中身を本人に伝えるもので、イメージは“お楽しみ”という感じですかね」。渡辺俊に内容が伝わらないよう万全を期すため、契約には「守秘義務」も盛り込まれた。
「代理人にお願いしてよかった。これからは投球に専念することができる」と渡辺俊。来季は気兼ねなく?打者に向かって投げ込めそうだ。
■出来高払い
球団と選手(代理人)の間でシーズン前にある一定の目標成績を設定し、クリアできた場合に支払われるボーナス。その詳しい内容は公表されない場合が多いが、一般的に投手の場合は、出場選手登録日数、出場試合数、投球イニング、勝利数、防御率などが条項に含まれている。
★プロ初ダウン更改にも清水サバサバ「来季、評価してもらう」
清水は3000万円減の年俸1億6000万円プラス出来高でサインした。今季は6勝10敗で防御率4.78。プロ8年目で初のダウン更改に「来季、評価してもらうしかない」とサバサバ。またFA権を行使せず残留が決まっている福浦は年俸1億5000万円プラス出来高、来季が2年契約の2年目となるサブローは現状維持の7000万円プラス出来高で更改した。
エース様、15勝お願いします。