「こんなに上の人いるのか」ロッテ成瀬、剛球に覚醒
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「昨季は5、6年やった感じ。いろいろ学べた1年だったけど、今年にどう影響がでるか不安。だから直球の回転をよくしたいし、スピードアップをしたい。新球も練習している」
昨季は大ブレークのシーズンだった。リーグ2位の16勝に防御率、勝率の2冠をゲット。さらに12月の五輪予選韓国戦で先発し力投を。年俸も1600万円から7000万円(推定)へ、一気にアップ。ロッテを代表する選手に成長した。
となれば、メンタル面でも変化があるものだ。いわゆる慢心。日の丸戦士としても人気と期待を集めるだけに鼻が高く伸びるものだろうが、そんな気分も吹き飛ぶような事態に直面した。昨年11月の日本代表合宿でのことだ。
「いろんな投手に接して、自分はこんなショボイ位置にいるんだと思った。レベルが高い人がいっぱいいるんだなぁと」
伸びた鼻をたたきおったのが球児&浩治。阪神・藤川と巨人・上原だった。
「2人とキャッチボールさせていただいて(2人の)球の回転は何だ!? と思った。こんなに上の人がいるのかとビックリ。質問もしてみたけど、自分とは感覚が違ってました。自分のフォームで近づきたいと思ってます」
直球の回転にかけては球界を代表する2人の剛球を目の当たりにしたら、目も覚める。そこで今季のテーマに掲げたのが、球の回転と新球のマスターというわけだ。
「落ちないけど曲がるかな? 微妙です」。本人は言葉を濁したが、どうやらシュート系で投球の幅も広げるつもりらしい。
成瀬は五輪予選に行ってよかったな。