G盟主威光どこへ…オーナー会議でロッテに完敗
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巨人の主張がなんとロッテに突っぱねられた。23日、12球団オーナー会議が行われ、昨年セ・リーグとパ・リーグの開催時期が違ったクライマックスシリーズ(CS)の日程問題が話し合われた。巨人がセパ同時の開催を訴えたのだが、パがあっさり却下。しかも「セがパに合わせろ」と言わんばかりで、巨人の言い分が何でも通ってきた以前からは考えられない結果に。かつて、球界の盟主として君臨した巨人の威光も、今は昔!?
昨年セ・リーグを制しながら、CSで惨敗を喫した巨人は、制度の変更に全力を注いでいる。巨人・滝鼻オーナーは前日(22日)に、「CSも同時開催でやってもらわないと。セと一緒に開幕しましょうと言う」とオーナー会議に臨んだ。
ところが、ロッテ・瀬戸山オーナー臨時代行(球団社長)は、「パがセに合わせることはできない。パが日程をずらすのは、営業面の戦略。営業のこともあって、早く始めているので、やむを得ないと思う」とピシャリ。今年のCSの日程は発表されていないが、昨年同様にパが1週間程度早く始めることで固まっており、「決定はしていないけれど、その方向」(瀬戸山代行)と巨人の発言で揺らぐことはないという。
屋外球場を本拠地としているのがロッテ、楽天だけのパに対して、セはヤクルト、横浜、阪神、広島と4チームもあり、当然雨天中止がある影響で日程の消化が遅れる。しかも、パはセとペナントレースの開幕が同時だと注目度が下がるため、1週間早い。集客の見込める10月第2週の3連休からCSを始めたいと考えており、セに合わせるつもりはさらさらない。これだと余程セが日程を詰めない限り、同時開催は難しい。
CSに関しては3年早く始めているパが主導権を握っており、セは完全に出遅れている。日程面に関しても、後手に回っている感が否めない。
一方、滝鼻オーナーは報道陣の前で、「パの営業方針では、セより露出を多くするため、同時進行では具合が悪いと言うんだ。営業のことを言うなら、12球団がそれぞれ営業努力をするべきで、日程をずらして露出を多くするというのは違うんじゃないかと申し上げた」と、パのやり方は“邪道”だと言わんばかり。「あれ以上議論するとケンカになっちゃうからな」とも漏らした。
瀬戸山代行は、「帰り際に滝鼻オーナーから“営業のことばかり言われても困るよ。セにも営業があるんだから”といわれたけどね」と、番外編があったことを明かしたが、滝鼻オーナーの主張は完全に不発。巨人が主張した1位に1勝のアドバンテージを与える制度は、3月の実行委で決めることになったものの、パの完勝に終わった形だ。
瀬戸山代行といえば、球界合併問題の時に、選手会会長だったヤクルト・古田に握手を断られたことで有名。しかし、今度ばかりは巨人案をハネ返すことに成功した。
この両チームが日本シリーズ対戦となれば、俄(が)然(ぜん)盛り上がることは必至だ。だが、昨年のCSでは、14日間のブランクに泣かされた巨人。今年もCSの日程が巨人に影響してしまうのだろうか。
つーか、巨人の主張自体がメチャメチャだろ。