マリーンの風 シートにこめる「感謝」
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そんな中で我が千葉ロッテマリーンズも、今年から新たにこの企画シートを設ける選手がいる。昨年、16勝1敗の成績を上げ、一躍、パ・リーグを代表する投手となった成瀬善久(22)だ。
「去年の契約更改の席上で、ファンサービスの一環として、成瀬シートを始めたいという話をしました。社会貢献ではないですが、ファンに喜んでもらうために何かしたいと思っていた」
シート設立は決まったが、具体的な内容が決まるには、もうしばらく時間が必要だった。考えに考えてキャンプ中の2月に出た結論。それが「成瀬 親孝行シート」だった。
「親孝行って、言葉で言うのは簡単だけど、なかなかしたくても出来るものではないし、チャンスもないと思う。それに、心の中では感謝の気持ちを持っていても、恥ずかしかったりして、その思いを伝えられなかったりする。そんな人はぜひ、ボクのシートを利用して欲しい。感謝の気持ちを持っているファンの皆様が、バックネットでの野球観戦ツアーをプレゼントしてもらえたらと思う」
夢は両親に地元・栃木に大きな一軒家を買ってあげること。親への感謝の気持ちを忘れない成瀬らしいほのぼのとした選手シート設立となった。ただ、このシートは親に限定したものにはしない考えだ。
「感謝の気持ちは親に限ったものではないと思う。おじいちゃん、おばあちゃん。またはお兄さん、お姉さん。学校の先生、先輩。奥さん、恋人、会社の上司……。だから、とにかく感謝の気持ちを込めて野球観戦をプレゼントしたいとお考えなら、応募資格はあります」
感謝という言葉が、なかなか表に出ない現代社会。ただ、誰もが必ず心の中では感謝をしている相手がいると思う。その気持ちを素直に表現できる手助けを出来ないだろうか。それが成瀬の思いであり、今回のシートの趣旨である。
「多数のご応募お待ちしております。そして、ボクも両親を始め、支えてくれている周囲の皆様への感謝の気持ちを込めて日々、マウンドに上がります」
この記事を読んでくださっている皆様にも、きっと感謝の気持ちを伝えたい相手がいるに違いない。そんな人はぜひ、ご応募ください。3月28日の千葉での開幕戦からシーズン最終戦まで千葉で行われる全試合、毎回1組2名様をご招待します。詳細は、近日中に球団HP(http://www.marines.co.jp/)にアップさせてもらう予定です。皆様の感謝の気持ちのこもったご応募お待ちしております。
成瀬は親孝行者だなー。