成瀬レギュラーシーズン16連勝 内容に不満も
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ロッテ・成瀬の“不敗神話”は崩れなかった。今季初登板の日本ハム戦で完投勝利。レギュラーシーズンで06年9月18日のオリックス戦から、パ・リーグ相手に16連勝をマークした。さらに、昨年4月29日の西武戦からドーム球場で7連勝だ。
結果は2失点。だが、“負けない男”に笑顔はなかった。「追い込んでから甘いコースへ投げていた」。序盤から制球に苦しみ、1点リードの6回には田中に同点ソロを浴びた。その後は7回の3者連続三振などで貫録を見せたが、表情は厳しかった。
日本ハム戦はレギュラーシーズン5戦5勝だが、昨季最終登板のクライマックスシリーズ最終戦で昨季最短の3イニング2/3KO。そのリベンジ登板で勝ち名乗りを上げたものの、成瀬は「満足できる投球じゃなかった。まだ去年のことを晴らせていない。きょうはひどかった」とムッツリだった。
昨季2冠男は、オフから春季キャンプにかけて“燃え尽き症候群”に悩んだ。前日は買い物に出掛けると、漫画の「難波金融伝・ミナミの帝王」を購入。逃げれば地獄まで取り立てにいく「ミナミの鬼」が主人公の漫画で闘争心を高め苦しみながらも白星を逃さなかった。
周囲の期待も高まり、重くのしかかるプレッシャーは吹き飛ばすだけ。本領発揮は次回登板に持ち越し。暖気運転からシフトアップした左腕エースが連勝街道を突き進む。
でも勝ってるから偉いね。