渡辺俊、665日ぶりドーム勝利
|
“野生”の力でロッテ・渡辺俊がドームの呪縛(じゅく)を振り払った。「楽しかった。良い状態で(シーズンに)入れました」。緩急自在の投球で8回1失点。ドーム球場では06年5月28日の巨人戦(東京ドーム)以来、665日ぶりの勝利だ。
クライマックス・シリーズを含めてドーム球場では7連敗。ヒーローインタビューでその話を振られ、「ほっといて下さいよ!」と苦笑い。好投しても勝てない日々が続いていた。
だが、今季のサブマリンはひと味違う。オフに断食トレを敢行し「極限状態で集中力が研ぎ澄まされていく。その精神状態にしたい。肉食獣が静かに獲物を狙うような感じ」。“野生”の集中力を養い、ポーカーフェースの奥に鋭い殺気を込めた。
昨季はバランスを崩すことがあった投球フォームも終始安定。六回無死一、二塁の危機は苦手・稲葉を「ゴロを打たせたかった。狙い通り」と注文通りの遊ゴロ併殺で“獲物”を確実に仕留めた。「いつもシーズン中盤に勝てなくなる。今年は慎重にやりますよ」。謙虚な言葉に、確かな手応えを感じさせた。
獣と俊介…。イメージが合わないね。