“独立リーグの星”ロッテ・角中が四国IL出身者初アーチ!
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四国アイランドリーグ(IL、現四国・九州アイランドリーグ)出身者がプロで初めてアーチをかけた。一回一死、カウント2-0。角中(かくなか)のバットが楽天・ドミンゴの134キロのチェンジアップをとらえた。打球は低い弾道で右中間席に飛び込む先制弾となった。
「追い込まれていたけど、結構普通に打てました。本当にうれしい限りです」
物静かな雰囲気が漂う20歳の若武者は試合後、応援団が陣取る右翼席に足を運び、祝福の声にお辞儀を繰り返した。
日本航空第二高を卒業後、四国IL・高知ファイティングドッグスで1年間プレーしたが、当時の月給は約12万円。ほとんどが食費と野球の道具代に消え、「お金の余裕はあまりなかった」。プロに入る日を夢見て練習に明け暮れ、「精神的にも大人の仲間入りができた」と振り返る。
11日に出場選手登録を抹消されたサブローに代わり1軍に昇格。この日は「2番・中堅手」で先発出場し、チャンスをものにした。チームは3月31日以来の貯金1。「四国ILがなかったらプロには入っていなかった。1軍で活躍して恩返ししたい」。“独立リーグの星”は力強かった。
■角中勝也(かくなか・かつや)
1987(昭和62)年5月25日、石川県生まれ、20歳。日本航空二高から四国IL・高知を経て07年大学生・社会人ドラフト7巡目でロッテ入団。1年目は2軍で79試合に出場し打率.335をマーク。今季は4試合に出場し打率.167、1本塁打、1打点。通算成績は13試合、打率.217、1本塁打、3打点(16日現在)。1メートル80、80キロ。右投げ左打ち。独身。年俸550万円。背番号61。
★清水、完投勝利…3年9か月ぶり
清水が5安打1失点で、9日の西武戦(西武ドーム)に続く完投勝利。04年7月以来となる2戦連続の完投勝利で2勝目を挙げた。「常にこの試合が最後だと思って投げている。前回ほど球にキレがなかったが、力のある球が投げられた」と直球中心の配球で楽天打線をねじ伏せた。バレンタイン監督は「ただ、ボールを投げているのではなく、投手として投げていた」とたたえた。
角中にもそうだけど、スカウトの眼力にも脱帽です。