成瀬“完全復活”3勝目
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130キロ台の直球にバットが空を切る。ロッテ・成瀬の真骨頂だ。「今季、一番良かった。勝負どころで制球ができたし、直球もスピード表示以上に(キレが)出ていたと思う」。8回3安打無失点。こぼれる笑みが、完全復活を物語った。
前日2本塁打のローズを直球で2三振に封じるなど、打者の内角を突く大胆さ。これに初登板の東京ドームで「慎重に投げた」という繊細さを加えた投球で9奪三振。援護を受けた五回から降板するまでの4イニングは完ぺきに抑えた。
復調の兆しは、登板間の調整にも表れた。開幕から生命線の制球が乱れ、ブルペン投球を納得して終えるまで約70球を要した。それが前回登板前から「去年と同じ」と50球未満で仕上げられるように。今季は肉中心の食生活も改善し「外食でも野菜を採るようになった」という体作りの効果が出はじめている。
今季初完封は逃し「球数が多かった。完封のチャンスもあったのに」。だが、5日の敗戦でパ・リーグ相手の16連勝が止まった後の連勝に「これからも続けていきます」と成瀬。新たな“不敗伝説”への第一歩となる快投だった。
マジで「完全復活」って言っちゃっていいの?