唐川デビュー3戦3勝…21年ぶりの快挙
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高まる注目。膨らむ期待と重圧。そのすべてを受け止め、ロッテ・唐川が力で敵をねじ伏せた。8回4安打2失点でデビュー以来3連勝。「前の2試合に比べれば良くなかったけど、試合の中で少しずつ修正できました」。その言葉は、とても18歳とは思えない。
圧巻は稲葉との対戦。四回まで完全投球も、五回に先頭・稲葉にプロ初被弾の6号ソロを右翼席へ運ばれた。打たれたのは「1軍で通用しない球だと分かっていた」というチェンジアップだ。
だが七回二死。再び稲葉を迎え、捕手・金沢の直球の要求に首を振り、初球にチェンジアップを選んだ。「新人だし、打たれた球に悪いイメージを持っていると考えるんじゃないかと、裏をかきました」。結果は右翼線二塁打となったが、新人離れした思考は、底知れぬ可能性を感じさせた。
ドラフト制後、高卒新人のデビュー3戦3勝は87年の中日・近藤以来21年ぶり。その上は、78年の阪急・三浦広之が記録した4戦4勝だけだ。観戦した母・澄枝さんも「母の日には胡蝶蘭(こちょうらん)をもらいましたけど、これだけ勝つと、ずっとプレゼントをもらっている感じです」と、愛息の活躍に驚きを隠さない。
バレンタイン監督の58回目の誕生日に白星を贈り「何としても勝ちたかった。いい誕生日を過ごせてもらえたかな」と唐川。誇らしげに見せた笑みはあどけない18歳そのものだが、その自信と余裕は、さらなる快進撃を予感させた。
ぶっちゃけ、快進撃期待してます。