中継ぎ以降の崩壊で、瀕死状態の我が千葉ロッテ。オリックス-楽天の5連戦を1勝4敗で負け越してるようじゃ、プレーオフも難しい。今週は3度の負けのうち、実に3回がサヨナラ負け。唯一勝利した楽天戦は、小林宏之が完封したもの。
打線が弱いのは百も承知で、敢えて言う事もないが、ピッチャーの崩壊はやばい。
そこでピッチャーを立て直す緊急提言を。
現在中継ぎで合格点を与えられるのは、荻野・高木・川崎・神田のみ(小宮山は敗戦処理係が任務なので、敢えて除外)。
そう、2005年よりロッテが誇る救援陣、いわゆるYFKの3人が揃いも揃ってやばい。
まずはストッパーの座を守り続けてきた小林雅英。
その昔より、コバマサ劇場は有名だが、今シーズンは劇場ではなく、単なる炎上。ランナーを貯めてハラハラさせるのは劇場で、負けたら単なる炎上だ。一昨年辺りから、決め球である高速シュートが、単なるシュート回転のストレートになってしまっている。長年の勤続疲労からか、ストレートも150kmは計測されるが、キレは全く無い。成瀬のストレートは135kmそこそこだが、投げた瞬間の球速とミットに収まるまでの球速の差異が少ないため、非常にキレのある、そして伸びのある球である。逆にマサの球は、初速こそ150kmだが、バッターの手元では打ち頃のストレートになってしまっている。全盛期は、シュートでファールさせ、カウントを取り、シュートで押して三振または内野ゴロに抑えていた。しかし、もうその力は無い。ボビー曰く、「あまり投げてないせいか、勘が…」みたいな感じだろうが、残念ながらマサの場合は完全に劣化だ。これは否めない。正直、全盛期の力を取り戻すのは難しいと思う。
そして薮田。04年のセットアッパー転向から、66試合、51試合、41試合と投げてきたツケが回ってきてる。3人の中でも唯一安定したパフォーマンスを見せていた薮田だが、今シーズンはひどい。まず薮田の生命線は、直球かと思われるが、個人的には初球のチェンジアップだと思う。薮田の素晴らしさは、同じフォームからチェンジアップと直球を繰り出す事だ。絶好調の頃は、チェンジアップも膝元に決まり、バッターに当てられても、ファウル、見逃してもストライクが取れていた。追い込んだら、外角低めのストレートで勝負するのが薮田のパターンだ。その直球が生きるのも、全く同じフォームから繰り出されるチェンジアップが有効だからだ。しかし、今シーズンはチェンジアップのコントロールが非常に悪く、カウントを悪くして、置きにいったストレートを痛打のパターンで炎上している。原因は不明だが、1軍に帯同したままの調整は限界があるだろう。炎天下の浦和は34歳にはキツいだろうが、調整さえ出来れば、薮田の力はあと2.3年は続くもの思われる。今シーズン、炎上を繰り返し、2軍で調整した結果、そこそこのパフォーマンスを残しているカープ永川の例もあるので、ぜひ、9月辺りまでの再調整を希望する。
そして藤田。長年ロッテに貢献してきた藤田の実績に文句は全く無い。大きな怪我も無く、プロ入り1年目から活躍し、しかも左腕の藤田の貢献度は非常に高い。ロッテの選手は年俸で1発サインがデフォルトのため、少々ゴネる藤田にマイナスイメージもあるのだろうが、それでもチームへの貢献度は高い筈だ。しかし、今シーズンはひどい。まず10点台の防御率が物語るように、右も左も抑えられていない。藤田の良さは、そこそこのコントロールと、そこそこの球威、そこそこの球の荒れ具合だ。1つ1つは決して1流ではないが、この3つをそこそこのパフォーマンスで保つ事で、長年活躍してきた。今シーズンはまず球が荒れすぎてるため、ストライクが取れない。以前の程よい荒れ具合の場合、それでファウルが稼げていたため、それでカウントを整えていた。しかしストライクが取れないから、球威もあまりない変化球で、球を置きに行く。結果痛打のパターンだ。勤続疲労なのか、精神的なものなのか、それとも限界なのかは不明だが、こちらももう1度下に落とすべきだ。
どのチームにもいえるが、固定された方程式を崩すのは、非常に勇気がいる。まして、それで勝って来たチームなら尚更だ。そしてロッテは04年以降、4年に渡り、この形を勝利の方程式としてきた。
しかし、それもそろそろ限界だ。
個人的に若手は大好きだが、若手を使えばいいというものでもないだろう。これが、5位以下にいるのであれば、思い切ったシフトチェンジも可能だが、現在はそういう状況でもない。そして、若手を使ったからといって、上手くいく可能性は、限りなく未知数だ。
そこで提案。
まず、YFKの3人は一度3人揃って浦和行き。
ストッパーには、高いパフォーマンスを誇る荻野。現状では彼以外考えられない。そして、セットアッパーに小野晋吾。今シーズン勝ち星にこそ恵まれていないが、ある程度安定感もあり、
中継ぎ経験もある小野晋吾は、現在の薮田よりは、結果を出すだろう。ランナーをためても、ゴロを打たせるシュートがあるのが、試合終盤には非常に魅力的だ。先発は基本的に5人で回せばいいと思うが、谷間ならば、吉井・神田・または大嶺でもいいだろう。そして藤田の位置には高木。川崎と言いたいところだが、今シーズン、安定感は高木の方がある。敗戦処理を小宮山と担っていた高木だが、敗戦処理は小宮山一人に頑張ってもらうしかない。若手に敗戦処理をやらせないボビーなので、そこに吉井を置いてもいいかと思う。
そして、荻野・高木の位置には、現在2軍で最後の奮闘をしている田中良平、そしてジョニー黒木を配置する。ジョニーは2軍でも満足な成果を出してはいないが、流れを大きく引き寄せる事の出来るジョニーだからこそ、そこに賭けたい。また、中継ぎに最も重要なメンタル面もジョニーなら申し分ないだろう。そして内がプレ北京五輪から戻ってきたら、すぐさま内を1軍に合流させる。それくらいしかないだろう。左腕の浅間あたりも試したいところだが、怪我が癒えておらず、現実的には難しいかと思う。
賭けでこんな提案をするのもどうかと思うが、8月は3位以内に残れるかどうかの瀬戸際だ。西武もすぐ後ろに迫ってきており、ここは中継ぎ以降の調整が急務だ。
とにかく、まずは小野-荻野のリレーを試して欲しいと思う。